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ヘアサロン髪人 の日記

上野の黒人さん

2013.04.18

先日、台東区・上野において、私の専門学校時代の同級生たちとの『会合』が秘密裏に、しかし確実に行われました。 『会合』まで時間があったため、私はアメ横を散策する決意を固めました。しかし。歩を進めると、毎度のことながら『黒人さん(男性)』に声をかけられる現実がまっていました。本当に毎度です・・・御歳41の中年が毎度て・・・ いつもなら「いや、結構」と軽くお断りするところ、訳あって人肌恋しい私は、彼の誘いにまんまとのってしまいました。 大きな彼の小さな店には、大人に言わせれば『あやしい服』が売られていました。すると、仕事靴を新調しようと企んでいた私の目に、大人に言わせれば『ありえない靴』が飛び込んできたのです。そのひとつを手に取ると、「それヤバイよ。履いてみる?」と彼。別の靴を手にしても、「それヤバイよ。履いてみる?」 そのようなやりとりがつづくうち、私の脳裏に、彼のポジティブな笑顔の裏に隠された壮絶な生い立ちが浮かびあがってきたのです。 病弱な母親と小さな弟妹をもつ彼は、母親の入院費用と弟妹たちの生活費を稼ぐため、悪徳ブローカーになけなしの貯金を渡し、極寒の船の貨物室でふるえながら、小さな島国に上陸したのです。 初めて出会った『平たい顔族』。怖かったことでしょう。その彼が初めて覚えた日本語が「それヤバイよ。履いてみる?」だったのです。 彼の生い立ちを知った私の目から涙があふれました。そして、彼から一足の靴を購入しました。

その靴の靴底に貼ってあった値札は、左右で価格がちがっていたのです。『がんばりやさん』な彼は、そんな小さなことにも気づかず、今日も母国のファミリーのために明るく働いているのです。
BIDANです。

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